Story(IP)は、知的財産(IP)をオンチェーン化し、プログラム可能な資産に変換することを目的としたLayer-1ブロックチェーン。2026年初頭、IPトークンは力強い回復を見せた。価格は局所的な最安値である1.50ドル付近から、3.00ドル超へと2倍に上昇した。

この反発を牽引している要因は何か。そして、今後数カ月間もこの勢いが継続する力強さがあるのか。

韓国トレーダーがIP価格を押し上げ

取引データによれば、韓国のトレーダーがIP価格急騰の主な原動力であった。

CoinGeckoのデータによると、IPの1日あたりの取引高は1月13日に3億ドルを超えた。これは、昨年10月に単日で80%以上下落した大幅な売り以来、最高水準となる。

このうち、Upbitが全体の47%以上を占めた。Upbitは、韓国最大級の暗号資産取引所の1つ。このことから、IPの急騰は韓国トレーダーが主導したことが浮き彫りとなった。

Upbit上では、IP/ウォン(KRW)ペアが総取引の12%以上を占めた。XRP/ウォン(KRW)に次いで2位となった。

しかし、Upbitの優位性は、この価格上昇が世界的な普及ではなく地域需要主導で生じたことを示す。

一部のアナリストは、クジラによる動きもこの急騰を押し上げたとみる。

「Story Protocolは今週最大の上昇を記録した。価格が30%以上上昇し、IPはナラティブの復活で急騰している。新規投資家やクジラが参入したことで、膨大な取引高が発生した」と、投資家Sjuul | AltCryptoGemsは述べた。

IP利用者データに顕著な動きなし

価格が上昇する一方で、オンチェーンデータは異なる状況を示す。今回の急騰は、強いファンダメンタルズの裏付けを欠く。

Storyscanによると、Storyネットワークのアクティブアカウント数は直近数カ月間大きな変動がなかった。

昨年は1万以上だったが、現在は500未満へと減少。約95%の下落となった。Layer-1ネットワークの1日あたり新規ユーザー数もほぼ横ばい。1日100人未満にとどまる。昨年8月から9月の1日平均2000人超と比べ大幅に落ち込んでいる。

これらのデータは、直近の急騰が主に投機的取引や出来高増加によるものであり、IPのトークン化や実需拡大といったネットワーク成長を伴っていない状況を示す。

一方でテクニカルアナリストは下落リスクを警告する。日足ベースでは、IPは3.00~3.30ドルの主要レジスタンスゾーンに接近している。

「日足チャートでは、IPは強気のローソク足と堅調な指標で上昇している。しかし現在3.0~3.3ドルのレジスタンスに近づいている。ブレイクアウトすればキャラクターの転換と強気トレンド開始を裏付け得る。焦らず、確認を待つべきだ」とCryptoPulseは指摘した。

このように価格と出来高が足元で2倍に急伸しても、IPは昨年高値である15ドルから約80%下落した水準にとどまる。今後の長期成長は、実ユーザーの普及や分散型IP管理需要にかかる。